第22回大会

優勝 O.サタヤ

ウェイティング出場からは史上初!O.サタヤが大逆転V!

大会初開催となったGOLF5カントリーオークビレッヂは、女子ツアーでは20年ぶり、しかも当時4年間でアンダーパーがわずか4人という非常に難易度の高いコース。そんな難コースを誰がどう攻略するかに注目が集まった初日、アンダーパーはわずか6人。単独首位に立ったのは木戸愛。この日、実力者アンソンジュとテレサ・ルーが棄権、途中まで首位の松森彩夏がトリプルボギーで一気に順位を落とすなど、難コースならではのスリリングな展開を予兆する幕開けとなった。

2日目、木戸に代わって首位に立ったのはまだ優勝経験のない下川めぐみ。1打差には、この日のベストスコアを出した笠りつ子と、連続出場記録更新のためには優勝しかない表純子、そして繰上での出場が叶ったO.サタヤの3人となった。

迎えた最終日、まず2番で笠がバーディを奪い下川に並ぶ。続く3番で笠が単独首位に。4番も獲って3連続と勢いに乗る。5番で表が脱落するが、下川が5・6番で、一つ前のサタヤも6・7番で伸ばし三つ巴の様相に。だが、8番で笠がまさかの池ポチャでWボギー。「これが全てだった」と振り返るように失速していく。

そんな笠を尻目に、ここからサタヤの快進撃が始まる。9番で単独首位に立つと、下川に10番で追いつかれるも、すぐに11番で伸ばし、13番で2打差に広げる。下川も13番で1打差に詰め寄るが、サタヤの勢いは止まらず、16番で優勝を確信、17番では11mのバーディパットを沈めて吠えた。

昨季シード落ちし、QTも失敗したサタヤは、今季はステップアップツアーが主戦場。出場できるチャンスが出たためタイへの帰国をキャンセル、急きょ現地入り。ケガのこともあって期待せず臨んだ、まさに無欲の勝利。それにしてもこの難コースで「64」とは、本当に信じがたいスコアである。

優勝者インタビューでは少したどたどしい日本語で「涙が出るくらい悔しくてたくさん練習した」と涙を堪えながら振り返り、最高の笑顔を見せたサタヤ。ツアー制度施行後初のウェイティング出場からの優勝を成し遂げたサタヤに感動したギャラリーは、祝福と称賛の拍手を送った。