第23回大会
デッドヒート&プレーオフを制し、申ジエが完全優勝!
3年ぶり17回目の開催となったGOLF5カントリーみずなみコースは、数々のドラマを生み出した大会の本拠地コース。賞金女王レースを引っ張る鈴木愛が手首痛で欠場となり、注目は追いかける比嘉真美子、成田美寿々、申ジエ、そして活躍目覚ましい黄金世代。初日、午後3時過ぎに雷雲接近で競技中断、結局サスペンデッドとなる波乱の幕開け。計14組もホールアウトできなかった。そんな中、8バーディノーボギーの申ジエが暫定首位に立った。
2日目も申が単独首位をキープ。1イーグル6バーディを奪った比嘉真美子が初日17位タイから一気に1打差の2位まで急浮上。2打差の3位タイに黄金世代の小祝さくらとツアー22勝を誇るベテラン李知姫、4打差には、このコースで2大会連続2位と相性抜群の成田美寿々らがつけ、見応えある最終日への期待が高まった。
迎えた最終日、まず1番で申がいきなりバーディを奪ったことで独走の予感もしたが、4番で落としたため、1組前で3・4番を連続バーディとした小祝さくらと並ぶ。だが、小祝は5番ロングで落とし、一瞬で申の単独首位に戻る。比嘉も加わって申に詰め寄っては離されるという攻防が続く中、9番で比嘉が不運にもロストボールでWボギー。
後半に入ると、小祝が10番で追いつき、11番でもバーディを奪ってついに単独トップに立つ。続く12番で落として並ばれるが、13番で再び首位に立つと、今度は後続の申が同じホールで並びかける。だが申の「圧」を背中で感じながらも小祝のメンタルは潰されない。14番でこの日3度目となる連続バーディを奪い3たび単独首位に。その後も15番で申が追いつけば、16番で小祝が伸ばして4たび単独首位に立つというデッドヒート。
かつての世界ランク1位の申をリードするルーキーを誰もが応援したことだろう。しかし、続く難関17番で小祝がボギーとして14アンダーで並び、このままプレーオフに突入。プレーオフ1ホール目は両者パー。そして、2ホール目に行こうとした矢先、雷雲接近による中断が入る…。
再開まで約1時間半、初プレーオフの小祝にとって集中力が維持できなかったのだろうか…ティーショットは左ラフ、2オンするも返しのパットを外しボギー。手堅くパーにまとめた申の優勝が決まった。中断決定後も優勝の瞬間を見届けようと最後まで残ったギャラリーは、両者へ称賛の拍手を送り大会は幕を閉じた。