第27回大会
吉田優利とのプレーオフを制し、参戦6年目のツアー初V!
第26回大会は、2度目の開催となる千葉県市原市のゴルフ5カントリーオークビレッヂにおいて、入場制限ではあるが3年ぶりに有観客で開催された。年間MVPを争う同期の山下美夢有と西郷真央。追う稲見萌寧は2週連続Vを、前年度覇者・吉田優利は連覇を狙う。まだまだMVPを狙える位置にいる西村優菜、小祝さくら、堀琴音らにも注目だ。
初日、雨が落ちる中、主役の座についたのは、勝みなみだった。驚異の9バーディーノーボギー、大会コースレコードも塗り替え、2位セキユウティンに3打差をつけ、単独首位に立つ。
2日目、思うように伸ばせない最終組の勝・セキ・福田真未。勝は一時は小倉彩愛と吉田優利に並ばれるも1バーディーノーボギーで首位を死守。しかし、差は1打。並み居る強豪が迫り、混戦モードとなった。
迎えた運命の最終日、パーで耐えた昨日とは逆に勝は1・2番を連続バーディー発進、12アンダーとして3打差をつける。しかし、そんなシンプルなドラマは用意されていなかった。堀琴音を筆頭に前の組でグングン順位を押し上げる選手が現れる中、勝が4・5番で名手らしからぬパーパットを外し連続ボギー。ここからめまぐるしいデッドヒートの火蓋が切って落とされる。
10アンダーで並んだのは勝・吉田・セキ、そして9組前で快進撃中の堀。その後、菅沼菜々・稲見萌寧も加わり、さらに10組も前の尾関彩美悠・2組前の阿部未悠も加わるが、6番で勝が一つ取り返し再び単独首位に。続いて13番で堀琴音が伸ばせば、小祝さくらも8番で追いつく。そして、7・8番連続バーディーの吉田が追いつき、13番で菅沼菜々も加わり5人が11アンダー。
すると今度はセキが12番で追いつき首位は6人。さらにセキは13番でイーグル、13アンダーで2打差をつけ単独首位に立つ。だが、そう簡単には終わらない。セキは14番でボギー、15番をOBでWボギーとしてしまう。ここで一昨年の覇者・小祝が12アンダーで単独首位に躍り出る。吉田が13番で追いついたところで1組前を行く小祝が14番ショートでまさかの池ポチャ、トリプルボギーを喫し脱落。連覇を狙う吉田が単独首位に。ところが吉田も14番で躓き、諦めずに16・17番でバーディーを奪ったセキが再び単独首位に立ち、そのまま12アンダーでホールアウト。
残りホールがなくなっていくプレッシャーの中で吉田が17番で奇跡を起こす。13mのフックラインをねじ込みセキに並んだのだ。勝負の行方はプレーオフに。吉田は昨年自らが落としてのプレーオフで勝利、今年は自身が追いついての2年連続プレーオフとなった。
1H目はセキがティーショットを大きく右に出しボギーとするも吉田も3パットのボギー。この流れで2H目は、吉田がバーディーパットを外し、セキが沈めて決着。セキがシード圏外からツアー参戦6年目の初優勝を飾った。こうして3年ぶりの有観客で史上最高に白熱した大会は幕を下ろした。