第28回大会

優勝 櫻井 心那

櫻井心那が大会最年少&ツアー史上3人目の10代3勝目V!

開催週に入り13人が欠場という波乱の中、9月1日から3日間、第28回ゴルフ5レディスが、7年ぶり6度目となるゴルフ5カントリー美唄コースにおいて開催された。今大会は、年間女王を争う申ジエと山下美夢有、そして岩井ツインズ、当大会2年連続プレーオフの吉田優利、地元北海道で節目の10勝を狙う小祝さくら、前回このコースで悲願の初優勝を達成した大会ホステスプロ・穴井詩に注目だ。

初日、雨と強い風が荒れた中、首位に立ったのは鈴木愛。風に負けない低いショットで攻略、4連続を含む7バーディーを奪い、2位小祝さくらに2打差をつける。

2日目、天気は晴れながら風が強い。出入りが激しい鈴木に対して櫻井心那は4番から4連続バーディーで首位を捉える。しかし後半巻き返した鈴木に1打差、小祝は2打差で終え、鈴木・櫻井・小祝は最終日も最終組で回ることとなった。この日、最終組が10番グリーン上で大粒の通り雨…その影響か小祝は3パットしてしまう。12番に向かうところで15分の競技中断もあった。また、上位に迫っていた岩井千怜が最難関の16番で5度も湖に入れてしまい予選落ちするという珍事もあった。

迎えた運命の最終日、覆った濃霧も晴れ、青空のもとスタート。最終組で幸先よくバーディーを奪ったのは鈴木と小祝。これで鈴木は小祝と櫻井に2打差。続く2番で櫻井が伸ばし、1打差ずつに戻る。4番で小祝も1打差に迫ると、5番で鈴木がボギー、櫻井がバーディーで首位が入れ替わり、櫻井が初めて単独首位に立つ。しかしそれも束の間、6番で鈴木がバウンスバック、8番で2桁アンダーに乗せ単独首位に。難関9番では小祝がセカンドを湖に入れWボギー、櫻井はバンカーからパーセーブできず、ハーフを終え鈴木10アンダー、櫻井8アンダー、小祝は6アンダー3位タイグループに吸収された。

鈴木優位で進むかと思われた後半の10番。鈴木がボギー、小祝が巻き返しのバーディーで、また3人の差は1打ずつに。続く11番で鈴木がまさかの連続ボギーで櫻井と並ぶ。この時2組前の山下美夢有が小祝と並び1打差3位タイに浮上する。12番では小祝と櫻井がバーディー。ここで再び櫻井が単独首位に立つ。14番ロングでは鈴木だけがバーディー、これでまた櫻井・鈴木が並ぶ。1打差に小祝、2打差に山下、木下彩、神谷そら。

15番、鈴木ボギーで櫻井が三たび単独首位に。ここで山下が17番でバーディー、1打差2位タイに鈴木・小祝・山下が並ぶ。迎えた最難関16番ミドル、ここで小祝が執念のバーディー、ついに首位を捉えた。だが、最終18番でバーディーをねじ込んだ山下も9アンダーで並び三つ巴に。

運命の最終18番。小祝のセカンドはピン左下り7m強の難しいラインに、対する櫻井は2m弱のバーディーチャンスに。小祝のバーディートライは右を通過。そして、櫻井のパットは見事カップに吸い込まれ、今日初めて右拳を握りしめた。

また、大会史上最多の4人が争ったベストアマ争いは、櫻井と同世代の中澤瑠来が勝ち獲った。こうして波乱に満ちながらも白熱した大会は櫻井への喝采で幕を下ろした。