第30回大会

7人が首位に絡むデッドヒート!ルーキー荒木優奈が初V!
第30回を数えるゴルフ5レディスが千葉県市原市のゴルフ5カントリーオークビレッヂで3年ぶりに開催された。しかし、初日は台風の影響により前日に中止の判断、その結果、2年連続で36ホールの短縮競技となった。
選手にとっては一日の休息明けとなった予選ラウンド。さらに距離が伸びた難コースにもかかわらず、スコアは伸ばし合いとなる。序盤首位に立ったのはアマチュアの中澤瑠来、内田ことこ、続いて木戸愛。しかし、時に牙をむくコースにスコアを落とし、結果、首位に立ったのは柏原明日架・稲垣那奈子・荒木優奈の三人。1打差に政田夢乃と三ヶ島かな、2打差に3人、3打差に6人という混戦となる。
迎えた最終日、スタートから首位攻防が激しく動く。まず、最終組の1組前の三ヶ島が1番でバーディーを奪い、首位に4人が並ぶ。すると柏原も1番でバーディーを奪い一歩抜け出す。三ヶ島も3番でバーディーを奪って再び首位に並びかけるが、4番で落とし、柏原が単独首位に。三ヶ島は5番で取り戻し三たび首位に並ぶと、今度は3組前の尾関彩美悠が5番からの3連続バーディーで首位に並ぶ。
最終組の5番ミドル、今日共に一つ落としている稲垣・荒木が先にバーディー、そして柏原も決めて2桁アンダー一番乗り、単独首位に。荒木は続く6番でもバーディーを奪い、尾関・三ヶ島・永井花奈も加わり4人が1打差で柏原を追う。続く最も短い7番ミドル、柏原が先にロングパットをねじ込み11アンダー。荒木も続き、単独2位の10アンダー。8・9番は共にパーでフロントナインを終了。すると3組前の永井が10番で10アンダーとして2位タイに上がり、運命のバックナインに向かう…
10番ミドル、単独首位の柏原のティーショットは不運にも右にボールが跳ねて木の根元に。アンプレイヤブルで1打罰、ここを何とかボギーで切る抜ける。これで首位は柏原・荒木・永井・政田の4人に。さらに尾関も追いつき5人になると、永井が13番で伸ばし、この日初めて単独首位に立つ。だが、そこから13番で政田、12番で荒木が追いつき、11アンダーに3人が並ぶ。
続く13番でも荒木が連続バーディーでついにルーキーが単独首位に立つ。難関14番を前に待ち時間。その間に15番で永井がボギーとしてしまい、12アンダーの荒木を1打差で政田、2打差に永井と柏原。だが追いかける政田が15番ティーショットをOB、このホールをダブルボギーとして、荒木のリードは2打差に開く。
永井と政田が躓いた難関14・15番をパーで切り抜けた最終組、続く16番ロングで柏原が意地のバーディーを決め、1打差に詰め寄る。残り2ホール、柏原はベストを尽くし攻め抜くも追いつけず惜敗。単独首位に立ってから伸ばせなかった荒木だが、崩れる気配はなく終始自分のゴルフを貫き、見事ルーキーシーズンで初優勝を掴み取った。日本ジュニア・インターハイ(団体)・アマチュア世界選手権を制した逸材がついに開花、インタビューでは感謝の気持ちを伝えつつ、2勝目、3勝目を目指したいと力強く語った。
決勝ラウンドの16番にかけられたイーグル賞は、サードショットをバックスピンでねじ込んだゴルフ5所属・川満陽香理が。最多バーディー賞は、11番でダブルボギーを叩いた後も諦めることなく最終18番を含む3バーディーを奪って2日間「14」の稲垣那奈子が。ベストアマチュアは、ゴルフ5契約選手・中澤が9位タイの好成績で獲得した。こうしてギャラリーの大きな喝采で今年の大会は幕を下ろした。