JLPGA大会情報・速報

 第29回を数えるゴルフ5レディスプロゴルフトーナメントが4年ぶり19回目となる岐阜県瑞浪市のゴルフ5カントリーみずなみコースで開幕した。前回は無観客試合だったので、有観客としては6年ぶりとなる。開催週になってエントリーしていた9選手が欠場。ステップアップツアーのない週ということもあり、ウェイティングから9選手が繰上げ出場となった。台風10号の影響を考慮しスタートを早めた初日だったが、天気は曇り時々晴れ、時々雨で無風というコンディション。予想以上にたくさんのギャラリーが訪れた。

 そんな中でスタートダッシュを決めたのは12組の森田遥と、14組の原英莉花。森田は1番から4連続、原は3連続でスタート。森田遥、原英莉花、後藤未有、村田歩香、ウーチャイェンが5アンダーで並び、伸ばし合いの様相を呈したかと思えば、この壁を越える選手が現れるどころか、有力と思われる森田が17番でWボギー、後藤と原は最終18番でボギーとするなど、結果的に、この日ノーボギーの村田歩香とウーチャイェン、13番から3連続バーディーを魅せたささきしょうこの3人が5アンダーで首位に立った。

 1打差の4位タイには、原英莉花と後藤未有のほか、小林光希、政田夢乃、永井花奈、泉田琴菜、堀奈津佳、佐藤心結、成田美寿々、そして目下メルセデス・ランキングTOPの竹田麗央が上がりの17・18番でバーディーとして入り、10人が名を連ねている。

 わずか2打差ながら14位タイグループには、菊地絵理香、森田遥、横峯さくら、安田祐香、11人のアマチュア選手でトップの福住あいなど計11選手が並び、さらに3打差2アンダーグループは、ディフェンディングチャンピオンの櫻井心那をはじめ13人、まさに大混戦の幕開けとなった。

 実は本大会、過去28回で初日に首位に立った選手で優勝したのはわずか6回、確率にして21.4%しかない。プレーオフ突入率は35.7%、まさに白熱する大会である。明日も天気が心配されるため、スタートは繰上げて今日と同じく7時スタート。ますますアツい戦いが繰り広げられることだろう。どうぞご期待ください。

原英莉花はスタートから3連続バーディー発進。5番ロングでもバーディーを奪い、4アンダーで折り返す。“穫れる”10番ロングを逃すも11番で5アンダーとして首位タイに追いつく。15番ショートでボギーとするも16番ロングでバウンスバックし、再び首位タイに。しかし、最終18番のティーショットを右の林に入れ、パーパットはカップをかすめボギー。1打ビハインドで1ラウンドを終えた。

当会場での前回チャンピオンの小祝さくらは、その2年前にも申ジエとのプレーオフで惜敗という相性の良さ。しかしながら今日は出入りの激しいゴルフ。1番でボギー先行するも3・4番でバーディー。7番で落として10番で取り返し、15・16番で連続バーディーを奪うが、最難関17番で落としてしまい、結果1アンダー38位タイグループ。まだまだ4打差、巻き返しに期待したい。

ディフェンディングチャンピオンとして迎えた櫻井心那は、前半2つのロングでスコアを伸ばし、10・11番で連続バーディー、4アンダーまで伸ばす。しかし、14・17番でボギーを叩き、首位とは3打差の2アンダー25位タイグループに。

超がつく地元の神谷そらは、1番でボギー先行、8番でイーブンに戻すも9番でボギー。後半に入ってパーで耐え忍び16番ロングでイーブンに戻した。イーブンパーは5打差ながら56位タイ。地元の声援で浮上するだろう。主催者推薦出場の妹@ももは、1バーディー2ボギーの1オーバーで66位タイ。

 大会2日目、予選第2ラウンド。朝5時50分頃に第1組スタートの小祝さくらが練習を始めた頃は朝日が昇り雨は降っていなかったが、次第に強くなり、スタート時間を1時間遅らせることに。雨降る中、8時から第1組がスタート。小雨になることもあったが、9時30分過ぎに雷雲接近で競技中断。雷雲が去ったものの、強い雨が止まなかったため、11時…12時…13時と再開予定が延び、結果プレー再開不可能と判断され、サスペンデッドが決定。

 結果としてOUTスタートが10組、INスタートが9組しかスタートできず。OUTスタート1組の小祝さくら・吉本ひかる・篠崎愛が7番まで。INスタート1組目は15番までホールアウトしたのみ。明日は7時スタートで、中断地点からスタートし、3ラウンド目の実施が不可能との判断で、36ホールの短縮競技となることが決定した。

 そんなわずか1時間半ほどの競技で、吉本ひかるが3つスコアを伸ばし、首位と1打差の4位タイに浮上。同組の小祝さくらや、小林夢果、岡山絵里が2つ伸ばし2打差に迫った。また、神谷そらは2つ、川﨑春花は1つ伸ばし、ダイヤモンド世代の二人が首位と3打差に詰め寄っている。

 明日の最終日、第2ラウンドが決勝となったが、台風次第では開催も危ぶまれるが、2日間競技なので史上最大の混戦となるだけに戦況はめまぐるしく変わることだろう。この大会史上初の短縮競技を制するのは誰か?!とても楽しみだ!!

 先週初挑戦したAIG(全英)女子オープンは予選落ちだった吉本ひかるは、2・3・7番でバーディーを奪う。叩いたボギーはまだ初日の1番のみ。日は変わるがこのまま好調をキープし、首位に迫れるか?非常に楽しみな位置だ。

 同じく全英から帰国参戦の小祝さくら。雨の中1ボギーを叩きつつも1・3・7番でバーディーを奪い、追い上げ体制に入るか?!大会との相性が良いだけに目が離せない!

 同じく全英帰りの川﨑春花。滑り込みで渡英して初日12位タイ、結果55位タイながら結果を残し帰国参戦。初日は1アンダー38位タイだったが、この日1番のボギーを取り返す2・3番連続バーディー。5番を終えて首位とは3打差。今季2度目の出場2連勝もあり得るかも?!

 大会ホステスプロの筆頭・穴井詩。初日は3バーディー2ボギー。今日は2ホール消化して伸ばせはしなかったがパープレー。実はスタート時のティーイングエリアでスタートした10組中最も雨が強かった。そんな自然と戦い、所属プロとしてのプライドで地元での初優勝に期待がかかる!

 昨日の雨とは打って変わって晴天で幕開けた大会最終日。36ホールに競技短縮により、昨日の途中から再開となった。OUTスタートは第1組が8番グリーンから、第11組が1番からティーオフ。INスタートは第19組が16番セカンド地点から、第28組からの10番ティーオフでスタートした。2日間決戦のため、差が開いておらず大混戦が予想された。

 案の定、最終組の5アンダートップタイの3人、村田歩香・ささきしょうこ・ウーチャイェンのアドバンテージはほぼないに等しく、前を行く4連続バーディーの仲宗根澄香を筆頭に、安田祐香・山内日菜子・森田遥・竹田麗央があっさりと6アンダーで首位に立つ展開。ここからは伸ばし合いの予感しかなかった。みずなみコースでの前回大会を制している小祝さくらも5アンダーで1打差に迫る。

 そして、前週のAIG(全英)女子オープンで予選落ちこそしたが、帰国即参戦の竹田麗央が、今季4勝の力を発揮する。3・4・5・6番を4連続バーディーで一気に8アンダーまで伸ばし単独首位に立つ。しかし、森田遥が8・9番連続バーディーで追いつけば、仲宗根澄香が11・12番でバーディーを奪い、3つ巴に。さらに9・10番で連続バーディーの山内日菜子も追いつき、8アンダーは4人に。1打差に安田祐香、2打差には原英莉花ら7人がつける。

 しばらくこのままの状態が続くが、一歩前に出たのは13番ミドルでバーディーを奪った山内だった。ただ、竹田は10番ロングでイーグルチャンスにつけており、一気に逆転もと思われたが惜しくも逃しバーディー。9アンダーで二人が並ぶ。すると、山内が14番でもバーディーを奪って再び奪首、10アンダーに。森田遥も14番で食らいつき、2位竹田に並ぶが、15番ショートのバンカーに捕まりWボギー。山内と竹田の一騎打ちか?それとも原英莉花以降の3組から巻き返してくる選手が現れるのか?

 しかし、1打差まで迫ったのは竹田と同組で同学年の佐藤心結と、ささきのみで追いつくことはできない。山内の逃げ切りかとも思われた最難関17番で山内はボギーを叩き、またまた竹田と9アンダーで並ぶ。仲宗根、安田も追いつけぬまま8アンダーでホールアウト。竹田も11番から7ホール連続でパー。だが、最終18番でドラマが待っていた。ビッグドライブでフェアウェイセンターからバーディーチャンスにつけた竹田は、ギャラリーが見守る、いや期待するバーディーパットを見事ねじ込んだのだ。後続の組も結局追いつけず、竹田の今季5勝目が決まった。

 最多バーディー賞は竹田麗央、ベストルーキー賞は政田夢乃、ベストアマチュアには3年ぶり2度目となる横山珠々奈が逆転で手にした。台風10号に悩まされ、2日目はわずか1時間半のみしかできず競技短縮にはなったものの無事に大会は幕を閉じた。多くのギャラリーの暑さに負けないアツい声援と喝采の余韻を残しながら…

今季大ブレイクの竹田麗央は今季5勝目、2日間で「13」個奪い、最多バーディー賞も手にした。これでメルセデスランキング1位の座も山下美夢有から奪い返して5週目キープとなった。

昨季のアクサレディス以来のツアー2勝目を目指した山内日菜子。13・14番の連続バーディーから単独首位をキープするも魔の17番でボギーを叩き並ばれ、惜敗したが「66」は見事なゴルフだった。

ツアー初Vが目前だった安田祐香。今日5バーディーノーボギー。終盤伸ばしきれず、勝負どころであと一歩のブレイクがあれば…きっと優勝の日は近い。

14年目のシーズン、32歳、ステップアップツアー4勝、シード権を獲ったのは2020-11シーズン1度。そんな仲宗根澄香が輝いた。今日は4番グリーンから再開、そこから4連続バーディースタート、11・12番で連続バーディーを奪って8アンダー首位タイまで行くもそこから伸ばせず惜敗。